明日で中学生の娘とはお別れです
実感としては、中学一年の冬のあの事故日からワープして、中学校生活終了してしまったという気持ちが致します。
その間にあった、2年間という時間のスパンにはには収まり切れないほどの、涙と出会いと希望という文字に象徴される経験ととそこから派生する深々とした思いは、別の次元にある大きな思い出ボックスに、「くららのサバイバルと復活のの2年間」というタグをつけて留め置くことになりそうです。
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卒業式…
昨年末の号泣の三者面談の時に、「調査書を書いてもらう都合で、全ての院内学級の中三生がそうであるように原籍校に戻るとしても、娘は卒業式には出られる状態ではありません」と宣言しました。
それは困ったという事になって、1人寝て居ましたが皆であーだこーだ言っている際に、特別支援学校の教頭先生からのウルトラCの提案があったと伏字にした部分がありましたが、それが先週確実に実行可能になるとわかりましたので、今日はその種明かしをします。
ウルトラCの卒業式
その時、特別支援学校の教頭先生から、「形だけですが、証書を渡すくらいならうちの方でできるかもしれないので、教育委員会や校長に聞いてみます」というアイデアを頂いたのです。
そして、その後、こういうお返事を頂きました。
「現在はここの生徒ではないため院内の教室には入れませんが、病院の廊下で私から証書を渡すだけになりそうですがそれでもよろしいでしょうか?」
私は二つ返事で、
「えぇ、勿論構いません。中学生最後の日の旅立ちを、かつての孤独地獄から救っていただいた支援学校の先生方に見送って頂ければ形式とかどうでもいいです!」
と、病院廊下での卒業式を心の中でイメージすることとなりました。
すると、その後、新たに、
「校長先生が来ることになり、場所も院内学級の教室で行えることになりました」
というような一歩前進がありました。
私としては、最後の日にお世話になった人たちの顔さえ見られさえするればいいので場所や形式はどうでもよかったのですが、やはり、閑散とした薄暗い廊下よりも明るい院内学級の教室に入れていただけるとだと娘の気持ちも和むだろうとは感じます。
そうして、娘は睡眠障害のリハビリに覚悟の長期入院を決め、実質、訪問学級は終了となりあとはただ卒業式を待つのみとなりました。
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新型コロナの襲来
そこへ、あろうことか新型コロナで中学校の行事は大変な混乱を極めることになります。臨時休校のため、普通一般生徒の卒業式も延期となり、なんと明日、娘と同じ日にお友達も卒業を迎えることとなったようです。学校現場は依然バタバタしている時期と見事に重なってしまいました。
本来は、一般生徒の卒業式が済んでゆっくりしてから一週間後くらいに支援学校の卒業式をするという運びだったようです。
おまけに、入院先の主治医が、卒業式とはいえ、外出すること、それも感染症の子供が多いあの病院に行くことを渋り始めたのです。
娘がふくれて、「卒業式行かせてもらえないかもしれないわ…」と電話をしてきたので、次の面談の時に、娘にとってこの日がどれだけ大切か、如何ににして感染の恐れのあるなルートを避けて院内学級に辿りつくかをを説明し、理解して頂きました。
「卒業式以外は、お母さん以外の人と絶対に接触しないように!」という条件付きです。
こちらの病院はOKが出ましたが、問題は院内学級のある病院です。
どの病院も厳戒態勢を敷くという状況でもあったので、いつ「卒業式中止」の電話が入るかびくびくしていたところ、やはり支援学校の教頭先生から電話が来てしまいました。
教頭先生:「こういう状況ですので、くららさんの卒業式は、病院が許可してくれるかわからない状態です。いずれにせよ支援学校の校長先生は来られなくなりましたが、大丈夫でしょうか?」
私:「はい、校長先生はお会いしたことがありませんのでこちらとしてはどうでもよいです(来られなくても差し支えないという意味…)。病院の許可が出るように祈っていますが、だめならどうなるでしょうか?」
教頭先生:「17日はできなくても、私たちは何とかくららさんのために、日にちは遅くなって3月末になったとしても、是非とも卒業式はしてあげたい気持ちです!」
なんという嬉しいお言葉でしょう…
たった一人の生徒の巣立ちを見送るために、こんなに一生懸命になって下さっているのです。
「捨てる神あれば拾う神あり」とはよく言ったもので、私たちは、原籍校に見捨てられた状態のところを、この特別支援校に拾っていただきました。
この学校との出会いがもたらした物は、「勉強に戻るサポート」のみではなく、打ち捨てられぼろ布のようになった「娘の心の命」の回復であり、「未来への希望」に灯りを灯すことでした。
先生方は、ただ職務を果たしただけだと思われているかもしれませんが、子供の死んだ心をも生き返らせることさえもできるが故に、教師というのは聖職だとかつては言われていたのですよ。
先生の存在、先生の言葉というのは、良くも悪くもこれだけ子供の心に沁み渡るものだということを、全ての先生に知っておいていただきたいです。
そして、先週、担任の先生からの最終決定の一報が入りました。
「卒業式は、院内学級で予定通り17日に行われることになりました」
先生方の思いのパワーが伝わり、娘は神戸市の中学生の1人として、明日17日にお世話になった先生方に囲まれて晴れて旅立ちの日を迎えることになりました。
明日、制服一式を持って病院に娘を迎えに行き、外出許可を貰って、院内学級で卒業を迎える1人の生徒を待っておられる人達のもとに飛んでゆきます。
*書いているだけでもう泣けてきました。明日は「号泣」間違いなしとなりそうです。
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