Friendshipは船と港 ~藤田くらら 小6でTOEIC980点までの軌跡~

小学6年でTOEIC980点を取った女の子のお話。中学1年での、学校体育時の事故が原因で「脳脊髄液減少症」を発症。寝たきりから「復活」の兆しが…

尾道へお迎え前の「恐れ」の正体

昨日は、12月15日に尾道市民病院でブラッドパッチをして一週間になる娘をお迎えに行く日でした。

 

福山医療センターM先生の県外患者さんはご存じのように、退院の日は福山へ移動してM先生の診察を受けてからの帰宅となるため、娘にとっては中々のハードな旅となったのです。

 

私にとっては、もう慣れっこの退院のお迎えであったのですが、あちらの土地勘がないため余裕を持ったスケジュールを立て、今回が今までで一番早起きして家を出たのですが…

 

用意が済んで「さぁ、行こうか!」と、玄関を出てまだ真っ暗に冷えたな外の空気に触れた途端、本当に思いがけず大きな緊張感が襲ってきました。

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1週間前の入院時は、ブラッドパッチの事などの心配事からは敢えて心を逸らして、まるで荷物を届けるように娘を尾道まで連れて行き、そのままホイと預けて帰ってきたのです。

 

わかりきったことなのですが、このような事は心配しすぎると果てしなく不安の深みにはまってしまいますので、これは患者の親として身に付けた処世術なのだと感じます。

 

ブラッドパッチ後の、数少ない娘からのLINEメッセージに垣間見える様子に一喜一憂しながらも、今回は総じて良い感じの経過を辿っているような感触を持ったため、憂いなく京都で待つことができていました。

 

なので、お迎えも気軽に行けるとばかり思っていたのですが、いざ外に一歩出た途端、不安とも危機感とも言えぬ思いが押し寄せてきたのには唖然としました。

 

一言でいえば、こんな思いです。

「一週間ぶりに見るブラッドパッチ後の娘の様子を見るのが怖い・・・」

「立ち歩くことによって頭痛が消えていないことがわかるかもしれない・・・」

「そしてその先はどうなるのか・・・」

 

もう7回目のブラッドパッチです。

それのみでなく、初期治療時の度重なる入院や、ブラッドパッチ前の検査入院、睡眠障害の長期入院、そしてその他の(今の所まだ)秘密の入院治療など、もう一々思い出せないくらいの入院をしましたが、毎回退院の日の娘の顔つきや顔色を一目みると・・・

 

もうその治療の効果があったのかどうかの結果がわかってしまうのですよ…

 

今回のブラッドパッチは、おそらく最後になるつもりで受けました。被曝の事も気になりますし、2つの病院と交わした「同意書」のようにいつどんな副作用が出てもおかしくない治療なので、もう本当にこれで終わりにしたいという思いだったのです。

 

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「脳脊髄液減少症」の高校2年生の立ち位置

娘にとっても、「今回のブラッドパッチが自分の運命を左右するものである」という覚悟があったと思います。

既に高校2年生の冬となりました。大学進学まであと1年となり、進学希望の高校生の99%はもう受験校を絞り始めている時期ではないでしょうか。

 

残りの1%には、「脳脊髄液減少症のお子さん達」が確実に入っているのですが、娘のみでなく周りの同じ学年の同病患者さんは、まだ「体調的に進学が可能か」「あと一年で勉強が間に合うか」というような初歩的な所から進めない方も多いです。

 

周りのお子さんの幾人かは、娘と同様の経験・・・希望する形での高校受験ができなかったり、或いは、何とか希望校に入っても体調が悪化してその学校を去るという辛い思いをされています。

 

人生の針路が大きく変わり、自分の描いて来た未来が突然空白になったところに、必死で気を取り直して、新たに立てた目標に向かって体調に裏切られたりしながら日々を刻んでゆくのです。

 

ある高校生の患者さんは、

「どの高校に入って、その後どの大学に行って、それからどういう仕事をしてお金を稼いで、どういう親孝行をしたい」

 

という遥か先までの未来計画を描いておられたのですが、脳脊髄液減少症になってしまい、それらが消滅しまいました…

気持ちを立て直すのに1年以上かかったそうです。

 

これを聞いた時は、本当に切なかったですね 。

親思いの優しいこの子は、親の見ぬところでどれだけ涙を流してきたことでしょう。

学齢期に発症した多くの脳脊髄液減少症の子供が同様の思いを乗り越えることになるのです。

 

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新たな目標に支えられる娘

 

娘の場合、中学2年生、3年生と次々と目標を失い続けるという経験をしたため、ここに来てまた同じ思いをさせるのは、運命の神様、どうかもう勘弁してほしいです‼

 

(当時は、進学先に行き詰った娘のために、コメント欄で色々な進路情報を教えて頂くなど、多大なご心配をおかけいたしましたm(__)m)

 

その後、成り行きで入れて頂いた全日制の高校は、日本の大学の一般入試にはそぐわないカリキュラムであり、AO入試を狙うにしても英語重視であるところ以外は受験できなくなりました。

 

もし健康ならばこのカリキュラムをこなしながら日本の一般入試に足りない教科を補うために塾に行くという手もありますが、当人は当初からそれどころではない体調なのはずっと書いて来たとおりです。

 

よって、本人が意識しだした希望の学部に進むには日本には受験の機会はおそらく有り得ず、そうなるともう海外の大学に行く以外希望を叶えることはできないのですが、それが今の体調では不可能であるという認識が本人にもあります。(今の国外情勢の乱れは置いておいての話になっていますが…)

 

一度は留学を経験したいと強く思っているので、今回のブラッドパッチに全てを賭ける娘の決意 を感じていました。

 

周りの留学経験のある方々は、

「体調もそうだけれど、今このご時世で誰一人知り合いのいない海外に行くと言うのは、健康な子供でも不安だと思う。もう英語力はあるのだから、一旦、日本の大学の入れるところに入って提携校へ交換留学をしたり、大学院で海外に出るというのでも良いのではないか」

 

というご意見を頂いたりして、私も、ごもっともだとは感じるのです。

 

しかし、娘が今まで不安定な体調や心の傷を抱えながらも大きく崩れず頑張ってこれたのはやはり、

この試練の先には自分がずっと希望してきて果たされなかった「海外で学ぶ」という目標が大きく聳えていたからに違いないのです。

 

なので、今の所「進路をもう少し考えて安全な日本に留まった方がいいかも…」などと迂闊には言えない状況であります。

 

 

というようなわけで、昨日の朝お迎えに行った際に、娘を見ての第一印象から「未来他予測」を得てしまうことへの恐れのような感情がこみ上げてきたのだと感じた次第です。

 

 

悪い癖で前置きが長くなりすぎましたので、当日の様子は次回にお伝えすることと致します。

 

 

 

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