今日の夕方、KF病院のメンタルケアセンター、平たく言えば「精神科」の2回目の診察があるため、昨夜は大量の問診表を娘と一緒に埋めていました。
そんな中で、娘がこんなことを言い出したのです。
「私、PTSDって思っていたけど、実際はどうなのかな? PTSDだともっと強く症状が現れて外に出られなくなったり、社会生活が送れなくなったり…イラクから帰ってきたアメリカの兵士みたいに…」
娘がこう言うのには心当たりがありまして…
最近知人の知人についてのこんな話を聞いたのです。
海外でバリバリやっておられたキャリアウーマンさんが、パニック障害になって、現在、家から一歩も出られず親しい人とも会えなくなっているらしい。電話はできるが、とても会いに行ける状態ではないようです。
パニック障害の方は知り合いにもいますし、芸能界でも時々おられますが、社会生活に強い支障を来す大変な症状が出る病ですあることは私も認識しております。
娘がこの話を聞いて、病名は違えど「心の病」により、実際にこのくらいの強い症状が出ている人を知ってしまったものだから、「私、学校へ行けているけど、どうなんだろう?」と、おそらく疑問が湧き起こったのでしょう。
実は、私の中では娘の現在の不安症状や睡眠障害の原因はPTSDであると明確であるため、ちゃんと調べたことがありませんでした。
娘を安心させる(?)ためにこの機会に見てみようと思います。
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厚生労働省のページから
厚生省のPTSDについてのホームページから引用させていただき、娘に該当する部分を緑色、準該当を水色にしてみました。
PTSD
PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)は、強烈なショック体験、強い精神的ストレスが、こころのダメージとなって、時間がたってからも、その経験に対して強い恐怖を感じるものです。震災などの自然災害、火事、事故、暴力や犯罪被害などが原因になるといわれています。
突然、怖い体験を思い出す、不安や緊張が続く、めまいや頭痛がある、眠れないといった症状が出てきます。とてもつらい体験によって、誰でも眠れなくなったり食欲がなくなったりするものですが、それが何カ月も続くときは、PTSDの可能性があります。ストレスとなる出来事を経験してから数週間、ときには何年もたってから症状が出ることもあります。こうしたつらい症状が続いているときは、専門機関に相談しましょう。PTSDとは、命の危険を感じたり、自分ではどうしようもない圧倒的な強い力に支配されたりといった、強い恐怖感を伴う経験をした人に起きやすい症状です。その怖かった経験の記憶がこころの傷(トラウマ)として残り、様々な症状を引き起こしてしまうのです。
今の心の状態を引き起こした原因としては、山ほど思い当たるところありですね…
☆学校事故により一瞬にして多くの可能だったことが不可能に変わったこと
☆その後シャワー室で号泣してそれからシャワーやお風呂が怖くなったこと
☆中学校生活が奪われ先生方も離れて行ったこと
☆一つ、また一つと、自分が描いていた希望や夢が潰されていった過程
☆希望の高校に進学できず、進学への道筋がわからなくなってしまったこと
☆これだけの被害に対しての謝罪を一度も聞いていないこと
☆「自慢の孫娘を壊された」という失意の中で亡くなるお祖母ちゃんとホスピスで最後まで一緒にいたこと
☆以前のように頭が働かず記憶力低下によるストレスと勉強面の不安
☆病気により生活に大幅な制限が強いられるなかで生きていること
☆現在の体調も先行きが見えず、この先自分がどうなるか見当がつかないこと
etc...
というようなことが無数に出てきますが、きりがないのでこのくらいにしておきます。
PTSDの症状について
同様に、該当部分を色付けしてみますと更に驚き‼の結果が・・・(非常に当てはまる部分は赤字)
PTSDのサイン・症状
PTSDでよく見られる症状には次のようなものがあります。
突然、つらい記憶がよみがえる
事件や事故のことなどすっかり忘れたつもりでいても、ふとした時に、つらい体験の時に味わった感情がよみがえります。
それは恐怖だけでなく、苦痛、怒り、哀しみ、無力感などいろいろな感情が混じった記憶です。周りからみると、何もないのに突然感情が不安定になり、取り乱したり涙ぐんだり怒ったりするので、理解に苦しむことになります。
その事件や事故を、もう一度体験しているように生々しく思い出されることもあります。また、同じ悪夢を繰り返し見ることもPTSDによくある症状です。常に神経が張りつめている
つらい記憶がよみがえっていない時でも緊張が続き、常にイライラしている、ささいなことで驚きやすい、警戒心が行き過ぎなほど強くなる、ぐっすり眠れない、などの過敏な状態が続くようになります。
記憶を呼び起こす状況や場面を避ける
何気ない日常の中につらい記憶を思い出すきっかけがたくさん潜んでいます。多くのPTSD患者さんは何度も記憶を呼び起こすうちに、そうしたきっかけを避けるようになります。
どんなことがきっかけになるかは本人でなくてはわからず、本人も意識できないままでいることもあります。
意識できない場合でも、自分で気づかないうちにそうした状況をさけるようになるのです。
その結果、行動が制限されて通常の日常生活・社会生活が送れなくなることも少なくありません。感覚が麻痺する
つらい記憶に苦しむことを避けるために、感情や感覚が麻痺することもあります。そのために家族や友人に対してこれまで持っていたような愛情や優しさなどを感じられなくなったり、人にこころを許すこともできなくなりがちです。
これは、つらい経験の記憶からこころを守るための自然の反応なのです。いつまでも症状が続く
こうした症状は、つらく怖い経験の直後であればほとんどの人に表れるものです。ですので、事件や事故から1ヶ月くらいの間は様子をみて、自然の回復を待ってみます。
数ヶ月たっても同じような症状が続いたり、悪化する傾向がみられたら、PTSDの可能性を考えて専門家の診断を受けてみてください。
一通り、読んだところ、ほぼ当てはまっていることが見て取れます。特にこの部分、
「突然感情が不安定になり、取り乱したり涙ぐんだり怒ったりするので、理解に苦しむ」
一字一句まで、まさにそのまんまの状態が、私との関係では頻繁に繰り広げられています。
なので、今日娘が帰ってきたら、「自信を持ってPTSDって言っていいんだよ!」と知らせてあげようと思いました。
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PTSDの治療
治療としては、一般的には以下のようになるということですので、参考のために貼っておきます。
PTSDの治療
こころの傷の回復と、つらい症状の軽減の2本柱で考えます。
こころの傷の回復を助けることと、苦しい症状を軽減することがPTSD治療の基本となります。心理的・精神的アプローチでこころの傷の回復を
こころの傷の回復を助けることと、苦しい症状を軽減することがPTSD治療の基本となります。
- 持続エクスポージャー療法
トラウマとなった場面をあえてイメージしたり、これまで避けていた記憶をよびおこすきっかけにあえて身を置くようにする治療法です。
こうすることで、思い出しても危険はない、怖いことはないということをそれこそ肌身を通じて感じ取っていくのです。
この治療は、専門の治療者の立ち会いのもとに今の状況が安全であることを患者さんがよく理解したうえで行う必要があります。
「思い出すことが治療につながる」という知識だけで十分な経験のない人が患者さんに記憶の再体験をうながすと、かえって不安が強まって症状が悪化することにもなりかねません。
必ず持続曝露療法の知識と経験のある治療者のもとで行うようにしましょう。- その他
ほかにも、考え方やこだわりを見直して別の視点で物事を考えるように導く認知療法や、眼球を動かしながらトラウマとなった経験を思い出す「眼球運動脱感作療法」や、PTSDの人が数名で自分の悩みを語るグループ療法など、様々な方法があります。薬による治療
つらい症状には薬による治療も行います。
- 眠れない
- 不安が強い
- うつ状態がある
- 自殺を考える
おもに使われる薬
SSRIをはじめとする抗うつ薬や抗不安薬、気分安定薬や、そのほかにもいろいろな薬を症状にあわせて使います。
ここまで一致している娘の場合は、診断がつきやすいと思うので、早急に治療を始めて頂きたいところです。こじらせて重症の鬱になってしまう事が多いらしく、そうならないように最善を尽くしてゆく必要があります。
治療していただく方々にも、娘の特異な体験をよりよく理解していただけるように、もしかしたらこのブログが役に立つことがあるかもしれません・・・
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