10月の懇談会の事。
娘に、何か先生に聞きたいことがあるかを聞いたところ、次の土曜日、10月31日の「sports day 」の参加が必修かどうかを聞いてほしいとのことだった。
この頃は体調下り坂で、遅刻したり学校を休みがちになっていたため、単位や評価に関係ないのなら参加をせずに京都に戻りたいという気持ちだった。
行ってもどうせ参加せず寒いところで見学するだけなので・・・
結局は参加することに
そして、懇談の日が来て、先生にその旨を尋ねたところこう言われた。
「スポーツデイは、単位には関係ありませんが、可能ならば何らかの形で参加してもらえたらと思うのですが、どうでしょうか? カメラの撮影などを手伝ってもらおうかという声も教員の方で上がっていますから、くららさんとご相談いただけますか」
という風に来られたので、即お断りというわけにもいかない。そこで質問をした。
「どのくらい時間がかかるでしょうか?」
「う~ん、2時間くらいだと思いますよ」
2時間か・・・それなら何とか行けそうだ。
それにこの担任の先生は国内の大学進学を担当されており、推薦が必要な時のために心象を悪くしたくないという心理がこちらも働いていた。
そして、帰って娘に告げた。
「2時間だけやそうやし、行けばいいやん。しんどくなったら迎えに行ってあげるから」
娘は少し不服そうだったが一応納得した。
しかし、当日が近くなってもらってきた手紙には、所要時間「5時間」となっていたため「話が違うやん・・・」と思ったが、もう「行く」と連絡をした後なので遅かった。
そうして当日を迎えた。土曜日だったので遅くまで寝て、11時ごろ起きてご飯を食べ、12時過ぎに学校に向かった。
天気も良かったので頭痛もひどくならないだろうと思いながら、こちらは家でずっと待機していたのだが、2時ごろに娘から電話が入った。
「しんどいからやっぱり迎えに来てほしい」
そうして、40分ほどでかけつけると、娘は体育館の入り口のところに養護兼カウンセリング担当の優しい馴染みの先生と並んで立っていた。
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想定外の成り行きになっていた
まだ事情を知らない私は、先生と立ち話を少しして、「やはり、まだ身体がしんどくなることがあって、今後の治療方針を検討しているんですよ」などと言い、先生は「来年は参加できるといいですね!」と何度もおっしゃってその場でお別れをした。
帰り道で娘が話しのは完全に想定外のこんなことだった。
「今日、クラスの女の子たちが楽しそうにドッジボールをしているのを、○○先生(男性の外国人)とビデオ撮影してたらだんだん辛くなってきて、涙が止まらなくなった。それを見て○○先生がびっくりして、事務室に連れていってくれて、△△先生(養護の先生)と、落ち着くまでずっと一緒にいたんやで。やっぱりまだ気持ち的にしんどいわ。来なかったらよかった…」
これを聞いて、私は大変申し訳ないことをしたと反省してしまった。この子は1年ほど前までは、あまりにも辛い体験で発症した鬱病が残り夜中に泣いたりしていて、児童精神科の先生の所へも回されてしまっていたのだ。
福山での治療が始まったため、心の問題はそのままになってしまっていたが、その時の語りつくせないほどの暗く重い感情は今もそのまま心の中に残っているのだ、とはっきり認識した。
体調は、あの頃よりも確実に良くなって、学校生活も何とか曲がりなりにも取り戻せて毎日お友達にも囲まれているのだから、悲しみも「時間薬」で雲散霧消するのではないかと思っていたがそれはお門違いであった。
子供にとっては並大抵の体験ではなかったのだから、心の中の奥底の深層意識にまで沈み込んでいるのかもしれない。
というわけで、この出来事の後、前回記事の「秋の荒行」を敢行したというわけなのである。楽しいことをして色んな場所で沢山の人に会って身体を追い込むことで、今回姿を現しそうになった「心の中に淀むトラウマ」を少しでも消し去ることはできないかと思った。
浅はかかもしれないが、スポーツデーの辛い気持ちを忘れさせてあげたかったのだ…
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