先週の水曜日15日は私にとって大変ありがたい日となりました。
その日から遡ること数日、同病患者さんを持つお母様から「住まいは尾道で…タイミングが合えばお母さんにも気分転換に観光でもしてあげたいと思っています…」との、私にとってはまるで天からの声のような有難いメールを頂いたのです。
尾道・・・抒情溢れる瀬戸内の坂と水の町・・・ ずっと昔から憧れていたところです。
私の世代にとっては大林信彦監督の「尾道三部作」の舞台として心に刻み込まれているのです。
特に、富田靖子ちゃんの「さびしんぼう」は、作品全体を通して何度も流れるショパンのピアノエチュード「別れの曲」と共にいつも脳裏によみがえる、私にとっての「日本の叙情」を映し出す原風景であります。
福山からすぐのところにあるため、娘と、「体調が良くなったら、診察に来た時にいつか寄りたいね!」と入院の度に話していました。福山駅からJRで20分ほどなのですが、その距離がなかなか克服できないところでした。
しかし、今年になって、娘が学校になんとか通えるまで回復したため、(もしかしたらお母様は私だけを連れて行ってくれるおつもりだったのかもしれませんが…)、あの美しい風景をぜひ娘と共に堪能したいと考え、娘も参加ということでお願いすることになりました。
午後二時の入院のため時間は限られており、千光寺山に絞りここで3時間ほどをお昼を挟んで過ごすことになりました。
一番の目的は、有名な山の中腹にある千光寺さんに「病気快癒」の願いを込めて参拝することでしたが、娘にとっては、お寺や景色というよりも、大好きな猫がいる界隈、「猫の道」というスポットがあるらしくそちらのほうで大いに気をそそられたようです。他の方のブログやツイッターを見ていると、猫ちゃんに遭遇できない場合もあるようで、これも運試しと思い、且つ、娘には過度な期待を抱かせないよう言葉に気をつけながら当日をわくわくしながら待ちました。
京都から尾道にうまく乗り継げる新幹線の本数は少なく、10時頃の到着ですと、朝6時には起きて用意する必要があるため、娘にとってはここが一つの試練でしたが、なんとかクリアできました。
憧れの尾道へと新幹線は走り娘はひたすら眠る
登校するようになり起立性頭痛が顕著になっている状態です。
神戸から福山は50分かからずので旅したが、今回は初めて京都から福山での乗り換えを挟み、1時間25分という2倍の時間がかかります。更に、6時起きでふらふらであろうことが予測されたため、今回も多目的室が開いていたので利用させせていただくことにしました。
京都からは、いつもの少し料金が安い「さくら」には乗れないため「のぞみ」一択です
京都市内のJR桂川駅まで車で送ってもらい、そこから京都駅まで2駅JRに乗りました。7時半で学生と通勤客で満員で、少し疲れたようです。
売店でお土産と朝ごはんのおにぎりを買い新幹線のホームへと向かいます。
のぞみ車内の多目的室でソファを広げてベッドにしてもらいます
あっという間に寝落ちし、福山まで熟睡して尾道観光のための「エネルギーチャージ」
京都―新神戸区間の新幹線は初めてなので、懐かし神戸の景色を見ようとしましたが、全部トンネルで真っ暗…
スマホの位置情報を見ていたら、青い丸がすごい勢いで動いています。今年春に長期入院した神戸市西区の「子供の睡眠障害専門の病院」の下を通過したとき、娘が楽しく過ごし、朝起きられるようにしてもらえた約ひと月半の日々への「感謝」の気持ちを送りました。
その間も熟睡の娘
もうすぐ福山駅です
そうして、 ぐっすりと眠ったまま福山に到着。多目的室、ベッドを広げるとこんな感じです。付き添い人は、指定席を取っても取らなくても、指定席料金となります。もちろん病人は多目的室は指定席料金で入れます。
因みに付き添い用の椅子では、進む方向によってはちょっと酔ってしまうことがあります…
起きるや否やスマホチェックをに余念がない娘。寝起きの顔はさすがに晒すに忍びず、ぼかし+モザイクを施しました
同じホームのベンチでぼさぼさになった髪をくくり直し、「こだま」号に乗り換えます
福山ー尾道は7分だけの乗車のため、ベッドは使わず。距離が短いため、多目的室は申し込まなかったのですが、JRさんが気を使って取って頂いていました。
こうして、睡眠もしっかり取れて、脳が下垂していないべストな状態で、新尾道に到着しました。前日まで悪天候続きでしたが、この日の雨は大丈夫そうです。
新幹線の駅といえども映画のイメージの通りの鄙びた味わいが嬉しく感じました。
さぁ、これから「3時間」に渡り展開される、娘にとっては夢のような世界の入り口に立ちました!
【次回予告画像】
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