Friendshipは船と港 ~藤田くらら 小6でTOEIC980点までの軌跡~

小学6年でTOEIC980点を取った女の子のお話。中学1年での、学校体育時の事故が原因で「脳脊髄液減少症」を発症。寝たきりから「復活」の兆しが…

若い日本女性の半数近くが「隠れ貧血」 ~脳脊髄液減少症の娘と鉄サプリ〜

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娘の今年2月末の血液検査結果(貧血検査含む)

  

鉄欠乏の身体に与える影響は多大なものがある。以下の引用は、

わが国における鉄欠乏,鉄欠乏性貧血女性の増加と栄養
 小阪昌明 きたじま田岡病院内科,徳島県医師会女性の貧血対策委員会

 四国医誌 68巻1,2号 13~18 APRIL25,2012(平24)

 からさせて頂く。

 

まず、鉄の重要な働きとして、「うつ消しごはん」

うつ消しごはん―タンパク質と鉄をたっぷり摂れば心と体はみるみる軽くなる!

うつ消しごはん―タンパク質と鉄をたっぷり摂れば心と体はみるみる軽くなる!

 

にも同様の記述があるように、

鉄は DNA 合成(DNA 合成の律速酵素,リボヌクレ
オチドリダクターゼ),酸素の運搬(赤血球中の Hb,
筋肉中のミオグロビン),ミトコンドリアにおけるエネ
ルギー(ATP)の産生に必須の電子伝達系の化学反応
(ミトコンドリア内膜にある呼吸酵素複合体)など
胞の増殖や生存,機能維持に不可欠の元素である。 

そして、鉄欠乏により現れる症状として、 

動悸,息切れ,頭痛,めまい,怠感,易疲労感,集
中力低下などは,エネルギー不足の症状であり,少ない
Hb で酸素を全身に搬送するために生じる症状である。
鉄欠乏性貧血が徐々に進行した場合には貧血状態に体の
方が順応し自覚症状のないことも多い。鉄剤の投与など
で加療して初めて改善前の体調不良に気づくことも多い
他覚的には顔面・眼瞼結膜の蒼白,そして舌炎,咽頭
炎による嚥下困難や Plummer-Vinson 症 候群,爪の変
形・脆弱化など組織鉄の欠乏による皮膚,粘膜障害も起
こる。

 

また、鉄不足により神経伝達がうまくいかないことは精神症状にも異常をきたし、発達障害や学習障害につながることもある。


鉄の不足は神経伝達物質の合成に必要なモノアミン酸
化酵素の低下,海馬,前頭葉などにおけるチトクローム
酸化酵素の低下も引き起こし,小児では発達,発育障害,
易刺激性の亢進,注意力の低下,情緒障害,学習障害,
異食症など,成人でも易疲労感,いらいら感,活力低下,
運動能の低下,異食症,むずむず足症候群などの神経精
神症状が起こる。

(以上引用部分文字の色付け、下線はブログ著者による)

 

 

 

「貧血」は、我々になじみ深い言葉であり、医学的には「血液中のヘモグロビン量が低下した状態」を指す。それが続くと、上記のような重篤な症状を引き起こし、それは精神症状にまで及び鬱や不眠などを引き起こすのだ。

恐ろしいことだが、それが鉄欠乏による症状であることを自分も医師も気づかずに、精神科領域の治療を受けて抗不安剤や向精神薬を処方され続けているケースも少なくないようである。

このように鉄の欠乏は、日常生活や人生を変えてしまうほど深刻なものであるにも拘わらず、実情は、医療機関にかかっても、そのような(隠れ)貧血を発見してもらえるのは幸運な人で、多くの医師は医学書や検査用紙にかかれている「診断基準値」を参考にし、多くの場合「問題なし」と見過ごされてしまっている。

ネットを少し検索すると、そのような現状に警鐘を鳴らすサイトがいくらでも出てくるのであるが、医療従事者による「貧血」の定義は旧態依然としたままである。

 

そして、一般血液検査でわかる「ヘモグロビン値」に異常がない場合、患者がいくら疲労感や身体の違和感を訴えようと、貧血検査まで行ってくれないのだ。 

*検査報告書内の「血色素量」=「ヘモグロビン値」である。

 

血中のヘモグロビン値が、男性なら13g/dl 、女性なら12g/dl 、高齢者は 11g/dl未満だと貧血と診断されるが、実際は、これ以上の数値でも貧血が潜んでいる場合がある。

 

それを「隠れ貧血」というが、それは、体内の貯蔵鉄の不足が原因である。

体内にある鉄のうち2/3はヘモグロビンにあるが、残りは、このブログでも再三言及しているフェリチンに含まれ、それを「貯蔵鉄と呼ぶ。

なので、ヘモグロビン値が正常でもフェリチン値が減少すると隠れ貧血を抱えることになる。しかし、ヘモグロビン値が低めでも基準値に入っていれば、医師の中にもここまで気を配って検査を勧めてくれるところは今までの私の経験では皆無であった。

1つ目の問題点!「ヘモグロビンが正常なら、フェリチンが欠乏していることはない!」と、多くの医師が考えているようでなかなかフェリチンまで検査してくれない。 

そして、2つ目の問題!となるのが、たとえフェリチン検査までこぎつけたとしても、そこで基準値と言われるものを超えていれば、多くの場合、鉄剤投与などの治療がなされないということである。

 

そのフェリチンの基準値とは、男性では17~291.5 ng/ml、 そして女性では6.4~167.1ng/ml

 

という広範囲なのである。閉経後の女性は男性の基準値に近くなるということで、「中年から初老に近づく年頃」になると血液まで男性化するのか!と、妙に納得してしまう。 

そして医師は、女性患者の場合だと、10ng/mlを切るぐらいで治療を考えるようであるのだが、それは、隠れ貧血を熟知している医師にとっては納得できるものではないのだ。

 

女性の隠れ貧血を懸念する医師や病院は、上に引用した小阪医師のように、フェリチン25ng/ml未満貯蔵鉄不足」、「フェリチン15ng/ml未満貯蔵鉄の枯渇とし、鉄剤投与や注射などの貧血改善のための治療を始めるべきだという考えのもとに、隠れ貧血の発見に努め諸症状に苦しむ患者を救済している。大病院でも、貧血をこのような視点で捉えているところはネットを見ると少なくはない。

 

ここで、画面トップの血液検査詳細情報に目を移して頂きたい。この、今年2月末にフェリチン検査をした娘の場合も例に漏れず、検査をした病院では、「ヘモグロビンも正常だし、フェリチンも10以上あるから・・・」ということで、貧血の治療はしてもらえないこととなった。貧血のような症状があったにかかわらず、である。

 

そういうわけで、私は速攻で『うつ消しごはん』のATPブーストセットに必要な、鉄、ビタミンB、C、Eを購入して、娘に毎日摂らせ、自身も試しに一緒に続けたというわけだ。

 

一月後の4月上旬にした血液凝固13因子の数値が、1か月で大幅な増加を示したため、それとの相関関係を見るためにフェリチン値も検査したという経緯である。

 

*2月末・・・フェリチン14(貯蔵鉄の枯渇 13因子59

*4月初・・・フェリチン19(貯蔵鉄の不足 13因子77

 

その間の娘の症状の変化は、前の記事に書いたとおりである。 

 

娘のように貯蔵鉄枯渇状態の人は、半年ぐらい鉄サプリを飲み続ける必要があるそうである。その頃には隠れ貧血は改善されており、その時点で残った症状が、恐らく脳脊髄液減少症の本来の症状に近いものであるだろう。

 

追記

私のATPブースト体験談

恐らくどなたも関心は無いと思うが、一緒にATPブーストを続けた私の体調面と精神面の変化も一応参考のため付記しておく。

鉄、ビタミンBミックス、C、E+ホエイプロテインを一か月半続けた時点での自覚的な変化である。

  • 持病があり虚弱体質で、夜間にパートを数時間した翌日の午前は動けないこともあったが、午前に活動をしても平気になった。
  • ロングスリーパーで、睡眠時間が短い時はヘロヘロになっていたが、現在は5時間睡眠が続いても普通に活動できている。
  • 気が弱く、極度に人間疲れするタイプなのに、現在娘のために矢面に立って問題解決をしていく立場となり文字通り疲弊していたが、気が付くとなんだか平気になっている。
  • 「人にどう思われるか」をあまり気にせず、やるべき事、言うべき事をうまく処理してゆけるようになった。
  • 鬱っぽくなることが多々あったのが、気が付けばここしばらくないなぁ・・・

というふうに、タフな人間に変化しつつある自覚が持てている。2月末に、測ったフェリチン は40台であり、臨床上の貧血でも隠れ貧血でもなかったが、おそらくそろそろ『鬱消しごはん』の言う、「フェリチン50を超えると元気が感じられる」の域に入っているのだろう。このまま「フェリチン100超えの最強メンタル」を目指したい。

 

今から思えば若い頃は明らかに鉄欠乏症状が続いており、すぐに寝込んでしまうような虚弱体質だったのだが、不幸にもそれを気づかせてくれる医師に出会うことなく、現在に至る。年齢的にはもう鉄が不足している年代ではないのだが、鉄分を摂ることにより、明らかに動けるようになったし、メンタルも自分比では強靭になった自覚はある。

フェリチンが男性基準値に近づいて、神経も図太くなるなどオッサン化しているということだろうか?

現在の自分のフェリチン値がどう変化したかを知りたいところであるが、前回、かかりつけの医師と丁々発止の議論の末に、やっと検査に応じてもらったので、もうそれは諦めている。この善良な医師に多大なストレスを与えることになるのは気の毒であるから。                                                           

 

それにしても、日本人の20台から40台の女性の40%が潜在性鉄欠乏症というのだから、ここのところを改善しないと社会の活力自体が奪われることになるというのもあながち言い過ぎではなかろう。

若い日本女性全てが輝くために、願わくば、一般血液検査に、フェリチン検査も含まれて欲しいものだ

鉄サプリはこちらを使いました↓ 一錠あたりの鉄含有量が多いです。

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jp.iherb.com

 

このように素人の自己判断で好き勝手にやっているが、医師の指導のない状況でATPブーストを試してみたい方はくれぐれも自己責任でお願いしたい。

次回の記事で、現在娘が摂っているサプリを詳しく紹介予定してみる。