2月末の娘の血液検査で、血液凝固第13因子が基準値を下回っていることは既に書いたが、この治療を思いついたきっかけとなった論文がある。
術後髄液漏及び低髄液圧症候群に対する血液凝固13因子の効果について
脊髄外科 vol.31 No2 2017年8月より
神戸大学医学部付属病院、脳神経外科の研究チームが2017年に雑誌に載せた論文である。地元の神大附属病院ということで、著者の一人U先生のところに、明舞中央病院の主治医のN先生から紹介状を書いてもらい、現在既にお世話になっている。
まず、ここでの検査で13因子の活性率に問題があるとわかった時点で、治療の可否が問題となっていた。治験段階の治療ということもあり国立病院ではできないらしく、もしこの治療を行うならばそれが可能な受け入れ先を打診していた。何人か、知り合いの医師に相談されたそうであるが、「子供に血液製剤投与ということで慎重になるべきだ」とか、「現時点での低髄圧の所見が十分ではない」という意見もあったりして、結局は親である私が、治療効果効果の期待値を知り、その上でメリットと考えうるデメリットを量りにかけて決めることになる気がする。
そんな折、まさに「灯台下暗し」だが、昨日、明舞病院のN先生に別の要件で会いに行った際、この治療のことをダメもとで尋ねてみたら、なんと、先月、同じ論文を手にした男性患者さんに自費診療で、実際に治療をしたとのこと!
実は、少し前にN先生に電話で、「13因子の保険治療無理ですか?」と聞いた時には「無理!」ときっぱり答えられたのだが、自費でやってるのなら先生、それ言ってよ・・・
1日当たり、1本8千数百円の13因子製剤 ✖ 4本
を薬剤として使用。それに入院費等が入るため、1日6万円ほどの費用になってしまうらしい。前述の男性は4日間治療をされたそうだが、その後効果がみられたかどうかについては不明だそうだ。良くなった患者さんは、わざわざ回復したことを報告に来ないことが多いので、願わくばそうであって欲しいところであるが。娘のもう一回の血液検査の結果を待って、U先生と話し合うことになる。
もうすぐ中学三年の一学期が始まる。