続きです。
4日後に返事が来た
今年の4月に連絡したその部署は、神戸市教育委員会の特別支援課。娘の事を新聞記事を読み既に知っていた様子の担当職員の方は、私の問いかけに対しむげに門前払いをするのではなく、協議にかけてくれることになりました。
他県では実施例がある、「特別支援学級の適用例から漏れる重病の生徒」のための人道的救済措置が、神戸市でも実施されるか否かという大変難しい判断だったと思います。
そして、4日ほど後に頂いた返事はこうでした。
「特例として、週2回2時間ずつですが、特別支援学級、友生支援学校みなと分教室から訪問教育のための教師を派遣することに決定致しました」
これは、長期間寝たきりが続き、昏睡、頭痛や記憶障害そして鬱症状にも苦しみ勉強を1年以上できなかった娘が、やっと自分の状況にふさわしい形態の教育を受ける権利を手に入れた瞬間でした。
自分に何の非もないままに、担当教師不在の体育授業時、他生徒の危険行為により大怪我をさせられ寝たきりになり、誰からも直接謝罪も受けず、長期入院中の見舞いもされず、隠蔽され、学校組織から忘れ去られ、それまでの自分の能力も、中学生活であるはずだったチャンスも全て奪われ、未来の夢も遠のき絶望して涙も枯れはて、どうすればよいか自分でもわからなくなっていた生徒に、一筋の希望の光がやっと届いたのです。
このブログへのコメントから始まった一連の「娘の中学生としての権利回復の一つ」への模索がこうして実を結びました。
もし新聞掲載がなければ市教委は動いてくれただろうか?
ここで思ったことは、「もしも新聞記事ががなかったならばどうなっていただろうか?」ということです。
加えて、市教委には私のブログも把握されていたかもしれず、それらのツールにより、向こうとしては、世間のそして更に広い社会の目が注視しているこの問題を、うかつには扱えなかっただろうことは確かだと思います。
考えてみてください。神戸市教育委員会は、この数年、「いじめ自殺アンケート隠蔽問題」や「教師間のいじめ問題」等で全国で1,2を争う不祥事続きの教育組織として全国にその名を轟かしています。
さらに最近では、全国で一番「組体操」での重傷事故が多発しているというのに、久元市長の必死の廃止呼びかけにも拘わらず、今年も例年通り挙行したという、非常に頭の固そうな特殊な体質の組織なのです。(昨日、全国から白い目で見られているのに耐えかねたのか、やっと中止することに決めた模様です)
そして、神戸市は、イメージとは程遠い非常に保守的な教育環境であり、旧態依然としたこれらの風習は変わることなく腐臭を放つほど時代遅れのアホ校則が山ほどあるのです。誰が考えてもおかしいのに何十年も変わりません。
このように、生徒の健康安全を第一義として捉えるという合理的判断能力に欠けているとしか思えない、古き悪しき風習が居座る神戸市の中学校を統括する教育委員会です。
さぁ、どうでしょう?
もしも娘が、新聞記事にならず、メディアと繋がりもなく、沢山の人が毎日訪れるブログの主人公でもない生徒だったならば、果たして「超保守的で変化を嫌う」神戸市教育委員会は特例を認めたでしょうか…
いずれにせよ、「特例」に関しては、心からの感謝の気持ちは持っており、特に担当の女性職員の方には、「反対意見もあったろうに、よくぞ、良い返事を持って戻って来て下さった」と拍手を送りたい気分でした。
「いじめ自殺アンケート隠蔽事件」でメディアで最大級に叩かれていたため、これ以上の不祥事が表に出る事を避けたかったということは無きにしも非ずでしょうか…
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もとを辿ればブログも発端となった
(いつも言いますように‼)大切な娘を滅茶滅茶に壊されて、誰も責任を取らず全員逃げてしまい、徐々に廃人となってゆく娘と社会の外側に置き去りにされ、その後の日常も完全に破壊され、「もう加害者の家の前でハラキリでもして事件化して、この無念の思いを世間に知らしめるしかないのか…」という思いが極まった時期に始めたブログです。
最初の投稿は、2019年3月2日
錯乱間際の精神状態で、「遺書」のつもりでやっていたようなところはありますが、どんな形にしろ、このブログを始めなければ、ここまで繋がらなかったのです。
ブログ開始後2か月くらいで、1日4000~5000PV(ページビュー)、Twitterで火が付いた時は1万5千ほどの時もありました。
これは、個人の日記ブログとしては、異例のアクセス数なのです。(現在は、見る影もなくお粗末な数字になってしょげかえっていますが( ノД`)……)
あの頃は、全てを失った状態で怖い物もなく、娘の受けた「意地悪な大人達」からの非情な仕打ちも包み隠さず吐き出していましたので、反響も大きかったと思います。
そして、それだけの反響をもたらした原動力となったものは、他ならぬ娘が、小6時のTOEIC980が新聞記事となって、全国の英語教育者及び英語学習者の中で興味を持たれる存在になり、まだその余韻を記憶の中に残していてくれた方が多かったからです。
そして、或る者によりYouTubeに不本意な載せられ方をした、現在再生回数349万回の娘のテレビ出演ビデオからの流入!が、もう一本の柱として新しい読者をブログに呼び込んでいるのです。
言うならば、娘は自分の持てる力で、自身の人生最初にしておそらく最大の苦境を救うための力となってくれる人達を結果的に自分の元に呼び集めたような気がするのです。
これだけの読者の訪問が無ければ、恐らく、初めて特別支援学級のコメントをくださった方とは縁が繋がらず、また、その他の「恩人」である方々との出会いも無かったことでしょう。
そして今も、公的機関からのサポートを一切受ける事が無く、娘は、孤独と絶望の淵に沈んだままで、まともに勉強を始められるだけの精神的状態にはなっていなかったかもしれないのです。
(続く)
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