まだ言葉も発しない赤ちゃんが、人のいない方向を凝視して不思議そうな表情をしたり、目を輝かせて奇声を上げたりするのは多くの人が知るところです。
また、犬や猫、鳥などの動物を飼っている方の中には、自分たちのペットがあきらかに自分たちには見えない何者かに反応して吠えたり、しっぽを振ったり、鳴き声を上げたりする、という不思議な場面に出会った方もおられるのではないでしょうか。
見ることができないだけで、「霊的存在」は私たちの身近、そこら中にいるのだと思えるような不思議なことが私にも時々あります。
前回書いた、霊感ゼロの私の体験は、鉛筆や夢や写真といった媒介を通して間接的に霊的存在を感じたというもので、捉えようによっては、「何かの偶然が作用したものだろう」と言われれば、「そうかもしれないなぁ」と反駁できない自分がいます。
しかし、しばらくしてから娘の幼い頃の体験を通して、私の霊的存在への認識は別次元へと進みました。
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それは、娘がもうすぐ5歳になる頃の話です。家族で姫路セントラルパークへ行き、ある温泉ホテルで一泊しました。
その日は3月3日の雛祭りのため、大きなお雛段の飾りがロビーに置かれていて、女の子のお祭りの日を華やかに演出していました。
また、このホテルは姫路城のお膝元にあるためか、武将の鎧がいくつも廊下に飾ってあったりする、歴史を感じさせる宿でもありました。
息子と娘は、それよりも休憩所の近くにどんと置かれていた卓球台に興味を惹かれ、食べきれないほどの豪華な夕食を楽しんだ後、一目散に卓球台へと飛んでゆきました。
そうして、子供の相手をしてやって「温泉卓球」を楽しんでから、一風呂浴びるべく、私は娘と女湯へと向かいました。
温泉でとろけるような極楽気分を堪能してから、私は湯上りの娘に浴衣を着せて髪を乾かし、二人並んで温泉から部屋へと続く長い廊下を歩いていました。娘はやはり女の子で、浴衣を着ているのがとても嬉しそうなのが印象的でした。
今は、成長期をずっと眠って過ごす羽目になったため、成長ホルモンが出まくり見上げるような高身長になった娘ですが、その当時は私の半分ほどの背丈で、娘の頭を上から見下ろす形で二人並んで、温泉の余韻に浸りながらぼんやりとほとんど話もせずに歩いていたのです。
廊下の左手には、休憩所のような和室が2つほど並んでいました。ちらりと見ると電気は薄暗く、人は誰もいる気配がなくて、「ちょっと寄って休憩」という雰囲気でもなかったのでそのまま通り過ぎて部屋に戻りました。
そうして部屋に戻って、しばらく休んでいる時に、折り紙かお絵かきか何かをしていた娘が突然話し出しました。
「さっき、いはったな… 温泉から帰る時、畳のお部屋に。お姫様が・・・」
私は、娘が何を言ってるのか理解できず、こう聞き返しました。
「誰かいはったの?」すると娘は、私と目線を合わさぬまま当然のように、
「うん、真っ白いお顔をしてはって、赤い着物を着て、頭にきれいな冠をつけてはった。お雛様の服を着てる女の人が座ってはると思って、じっとみたら、そのお姫様は、私の方を向いてにっと笑わはった。そうしたら、歯が真っ黒だったからびっくりしたわ。少し歩いてもう一度見たら、消えてはった」
後に、色んな画像を見せて確認したら、こういう感じの人が、誰もいない筈のうす暗い和室に座っていたのだということです。
ひょっとして場所柄、千姫様の霊が現れたのかと思い、千姫様の写真を見せましたが髪型が違うそう。やはり、この画像のような「大きなぼわっとした髪の毛」をしていたということです。
つまりは、「十二単に冠をつけ顔はおしろいを塗りお歯黒をした、平安装束の大人の女性」の姿を見たようなのです。
*立ち上がった前髪と大きくサイドに広がる髪は「大垂髪(おすべらかし)」と言い、大抵のお雛様はこの髪型となっています。
娘の作り話、又は、寝ぼけていたという可能性は、ゼロです。何故なら、娘はよく子供にあるような作り話や、あり得ない事を本当のように語るような子ではないからです。(むしろ、そういう作り話をする女の子達に小さい頃から中学に入っても手を焼いてきた側です…)また、今は、こんなに過眠で寝てばかりですが、もともと、お昼寝をしない子どもで、夜まで全く眠くならない親泣かせのタイプでした。
湯上りの廊下で見えていたであろう時に、娘は私には何も言わず、何事も無いように歩いていました。
そして、部屋で私に語る口調も、不思議や恐怖は微塵も感じられず、折り紙をしながら淡々と話していたのですから。
私が一番ぞわっとしたところなのですが・・・
昔の女性がお歯黒しているなんて、4歳の子供が知っている筈はありません。それも「お雛様が」です。お家のお雛様は小さなおちょぼ口で白い歯ですから。私も先ほど調べて「お歯黒をしているお雛様がある」ということを初めて知ったのです。
また、娘は、「お雛様」ではなく「お姫様」という言葉で、人形ではなく人間の女性が座っていたという意識を持っておりました。
「お雛様みたいな服を着て座っていた人間のお姫様」と、目が合って、笑いかけてくれた。ということで、ここまでは別に不思議ではなかったけど、振り返ってみたら消えていなくなっていたことが、「なんでかなぁ」とひっかかかり、後で話をしたのでしょう。
もう一度言いますが、その日は3月3日ひな祭りでした‼
捻くれた思考に走らず、子供のように素直な心でこの出来事を捉えるならば、年に一度のこの晴れの日に、はるばる遠い所からやってきた小さな女の子に、お雛様の精霊がサービス精神を発揮して人間と等身大の綺麗な姿を見せてくれたのかな?と思えます。
そして、やはり霊感ゼロの私は、娘と同じ時に和室をチラ見していましたが、な~んにも見えませんでした‼ すでに純真さを失くしたオバサンはお呼びではなかったのでしょう…
因みに娘は、その後も「この世に実在しないもの」をちょくちょく見ています。直近では、仏壇の前に座るお祖母ちゃんらしき人の影とか…
「くららちゃんは、頭頂(第7チャクラ)が開いている」と何人かのその道の方に指摘されてもいるのですが、それに関係あるのでしょうか?
フツーの私には全く似ていない不思議なところのある子です。
*目標を娘のラッキーナンバーの88人に変更。一昨日は55人(*'▽')、昨日は37人( ノД`)でした。クリックして戻るだけの数秒の手間です。暖かい励ましをお願いいたします!