Friendshipは船と港 ~藤田くらら 小6でTOEIC980点までの軌跡~

小学6年でTOEIC980点を取った女の子のお話。中学1年での、学校体育時の事故が原因で「脳脊髄液減少症」を発症。寝たきりから「復活」の兆しが…

「医は仁術なり」を体現する尾道の名誉院長に感涙‼

少し間が空きましたが、冬休みの初めにブラッドパッチの場所を提供して頂いた尾道市民病院の土本先生に感銘を受けたのでそのことを書こうと思います。

 

上の記事に書いたように土本先生は、この病院の名誉院長さんでありながら、偉そうなところが微塵もなくてとてもよく動かれる先生だと、短いご縁の中でも感じることのできる方でした。

 

(上記記事より抜粋)

「毎日2回も様子を見に来てくれはる」と報告が入ったのですが、「え~、そんなにお偉い方が2回も一般人の子供の様子を見にこられるのか~‼!( ゚Д゚)」と更に驚愕してしまったのです。

 

その回診の時に娘が、ブラッドパッチの今後の事とかを聞いたようなのですが、こんな小娘の質問にも面倒がらずものすごく丁寧に答えて下さったようで、それには親子で感動…( ノД`)…

娘の感想では、「患者の人の事ちゃんと考えてはったよ」だそうです

 

快適な入院生活を提供して頂いたため、最後に一言だけでもご挨拶をしたいと考え、退院のお迎えの時に看護師さんにそう告げると、先生は病棟を巡回中だったらしく3分ほどで娘の病室に現れたのです!

 

一言ご挨拶のつもりが、気さくでお話好きの先生なので7分間ほど色々教えて下さりました。

「ここだけの話」という感じでもなかったので、その中から察せられた今後の脳脊髄液減少症治療の見通しを皆さんにもお伝えさせて頂こうと思います。

 

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この病院は「救いの神」だった

 

以前は、西日本での脳脊髄液減少症治療のメッカの一つとして全国の患者さんが福山医療センターのもとに集まり、ブラッドパッチで多くの方が回復されていました。

 

しかし、コロナ禍となる中で、この福山医療センターにはクラスターが発生し、おそらくその事が要因となったのだと察しますが、この病院はブラッドパッチの際に県外の患者さんの入院受け入れを停止する状態となりました。

 

困ったM先生は、ブラッドパッチを行う上で必要な手術室と入院の病床を提供してくれる病院を探されたそうですが全て断られていました。

そして、ただ一つ受け入れて下さったのがこの尾道市民病院だったようです。

もしもここでの受け入れが不可だったら私たちは一体どうなっていたのでしょうか・・・

 

M先生が大ピンチの際に救いの手を差し出されたのが、他ならぬ尾道市民病院名誉院長の土本先生でした。

 

土本先生とM先生には古くからのご縁があったのだそうです。同じ大学の医学部出身であり先輩後輩の関係で、当初M先生を指導したのが土本先生だったということです。

「昔は、私が彼に色々教えたんだよ。今は反対に教えてもらっているんだけど。ワハハ‼」

 

そして、今回要請があったことで、後輩の、そして脳脊髄液減少症患者の突然の受難に助け舟を出すことを決意されました。

 

しかしながら、ブラッドパッチというのは、何回も記事にしましたが異様に保険診療点数が低い事から、一回やるごとに何万円も赤字になるという施術です。

 

なので、当の福山医療センターでも、来年1年はM先生は外来に残られるのにブラッドパッチをさせてもらえないという予定となってしまっているというわけです。他の病院も当然の事ながら採算の合わない他病院の先生のそんな治療を引き受けるほどお人よしでは病院の採算が合わなくなります。

 

しかし、この土本名誉院長は引き受けられたのです‼

 

そこのところを色々伺ってみたところ、やはりこう言われました。

 

「勿論、赤字になることはわかってますよ。病院経営も大変だからどこの病院でも脳脊髄液減少症治療治療やブラッドパッチを敬遠するのはわかるのですどね…、医者はそれだけではだめなのだと思うのですよ。目の前に苦しんでいる患者さんがいれば、赤字になってでもやらないといけないことはあるんじゃないかな…」

 

いや~、聞いているうちに感動で胸が打ち震えましたよ・・・😢

 

医は忍術なりという言葉がありますが、まさにそれを体現されているような人格者だとお見受けしました。

 

「医術は病人を治療することによって、仁愛の徳を施す術である」という、(おそらく多くの医師が忘れてしまっている)基本中の基本でありながら一番大切な医師の心構えに触れ、感激で一杯になりました。

 

そして、来年度はどうなりそうかと恐る恐る尋ねましたら、院長先生は、脳脊髄液減少症治療に当たるM先生への協力姿勢は変えないと言っておられました。

 

そして、支援体制に関して行政側も動いていて、この日だか翌日に話し合いに来られると言ってられました。「患者会が頑張られたのかもしれないな…」と感慨深そうにおっしゃっておられました。

 

最後に、こちらから可能な限りのお礼と、「土本先生のご決断によりこれまでいかに多くの悩める脳脊髄液減少症患者を救われたのか」という山ほどの感謝と賛辞をお伝えして名残惜しく別れました。

 

あの退院の日にはこんな素晴らしい時間を頂いたのです・・・

 

とはいっても、M先生が署名お願いの動画で述べられていたように、やはり設備等の面で福山医療センターで治療を継続できるのがベストであることは変わりはありません。

なので、何とかM先生が福山の病院に残りブラッドパッチを続けられることを切に願います。(患者会さんが行われておられる署名活動の継続もお願いいたします)

 

しかし、福山医療センターでは今年度末で一切のブラッドパッチができなくなるという現在の恐ろしい決定事項で、不安になられている患者さんはおられるでしょうが、尾道市民病院はM先生を見捨てることはないだろうという感触を持ちました。

 

患者さんの間でかなり広まっている噂では、いざという場合は尾道市民病院以外にも受け入れをしてくれそうなところもあるようですが、私自身がその人柄に触れ、今後の支援体制を続けるというご意志もこの耳で聞いたのですから、あまりに悲観的になる必要もないと感じます。

行政も動いているようですから・・・

 

M先生の今後のことは、大きな問題であり、病院間や行政との話し合いの中で事態は動いてゆくころになります。仮に、幸いにもM先生が福山医療センタ―で治療を続けられることになったり、全く未知の病院で受け入れがなされたりするという事態も可能性としてはあり得ます。

 

しかしながら、今この時点で、尾道市民病院の名誉院長土本先生が、あのような素晴らしいお考えとご決意を持って多くの県外患者さんを救ってこられたのだと知った時点で、私たち(娘もベッドでうつらうつらしながら聞いていました)の先行きが見えずに不安色にくすんだ気持ちはパァッと晴れ上がったのでした。

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土本先生の、これまでの尊いご決断と実践には言葉に尽くせぬ思いがあります。

土本先生の心意気に感謝、本当にありがとう・・・

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偶然写り込まれた土本先生の遠くからのお姿

 

☟土本先生へのファンレターのあて先はこちら

〒722-8503

広島県尾道市新高山3丁目1170-177

尾道市民病院  土本正治先生

 

 

※ 以上のお話は昨年12月末時点のものですので、現在はどう推移しているのかはわかりません(患者会には入っていないので)。その点ご了承を。

 

 

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