このところ「徒歩通学」や「お弁当」といった、娘の生活の中でのほのぼのとした明るい面を切り取ってお伝えしたり、周知のための「脳脊髄液減少症」関連の記事を書いたりしていました。
事実、以前に比べると私もかなり気持ちの余裕は出ている状態ではあります。と言いますか、1年前はともかく2年前(煉獄)、3年前(地獄)とは雲泥の差です。「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とは言いますが、よくあれだけのストレスの中でやってこれたと感じます。
とはいえ、当の娘は体調がまだまだ思うようにならず、健常な高校生の姿からは遠いところですが、年単位で見ると着実に回復しているという、この一点を見つめるだけでも私たちには大きな希望を感じさせてもらえるのです。
こういう明るく前向きな気持ちで迎えた新学期だったのですが・・・
明るいトピックのその陰で、このところ娘が非常にやりきれぬ辛い思いをしていまして、そのストレスがちょっと酷くて見過ごせないレベルになってきました。
娘は小学校の高学年ころまで爪をむしってしまう癖がありました。中学生になる頃には治まっていたその悪い癖が、今学期の強いストレスで最近また復活していたのです。
私もその姿を見て非常に心を痛めており、このところもやもやした不安感で寝つきが酷く悪くなっていまい、今日も寝られずに日が変わってからこんな記事を書いてしまっています。
先週金曜日は全国で大雨で気圧も急降下の一日でした。前日からわかっていたため先手を打って漢方を飲ませて早めに寝させたました。
しかしながら前述のように、娘は2年生に上がってから突然に降って湧いたようなある問題に悩まされ、いつにも増して寝つきが悪く、何度も中途覚醒をしていたようでした。
漢方(五苓散)のお陰か、超低気圧にもかかわらず朝はなんとか起きられたのですが、家を出ようとした時に玄関で右横にふらついて、壁に方手をついてへなへなとその場に倒れ込んでしまったのです。
今学期は既に朝の頭痛や倦怠感で起きられずに遅刻をしてしまっていて「聖書の時間」が何度か抜けてしまっています。
なので本人は「今日は行かなくては…」という気持ちはありましたが、これは少し休ませた方が良いと判断して学校に遅れていく旨を連絡しました。
そうして、昼まで寝させて昼食を少し食べてから学校まで一緒に付き添っていくことになりましたが、傘の下の娘の表情は冴えず、私の心もこの所ないくらいの「炭色の煙幕のような不安感」で一杯になっていました。
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脳脊髄液減少症はストレスで容易に悪化するためにどの先生からも「くれぐれも気持ちの上でのストレスは避けるように」と念を押して言われていました。
特に、中3の最後の月日を入院で過ごした神戸の子供の睡眠障害の病院の主治医からは「登校できなかった期間の長い子供が、新たに全日制の高校に通う事に対してのストレスへの危惧」を何度も伝えられていたのです。
決まった時間の通学、遅れている勉強の事、人間関係、それらが病気で弱った心身に一気にのしかかってくるということです。
病気もまだ回復していない上に久々の学校社会への復帰で浦島太郎状態のぼんやりした状態の子供が、誰一人知った人のいない場所で思春期の複雑で時には残酷な人間関係の中に放り込まれるのですから、そのストレスは想像以上のものがあっただろうとは思います。
案の定、入学してからの娘は、通信制高校を選んでいたならば経験せずに済んだ様々なストレスの洗礼を受けました。体調が今より何倍もしんどい中、一人で頑張って耐え、打開策を模索し、信頼できる先生に相談に行ったりしながら、自分自身に相応しく、居心地が良くい環境を自分の力を手にすることができました。(私の出る幕はほとんどありませんでした)
本当に色々な惑いや試練を経験したと思いますが、苦しい時期にそれを乗り越えてこられたのは、徐々に学校が楽しい場となっていたことに加えて、各教科の先生方や校長先生が娘のしんどさやハンディキャップをそこそこ理解され、娘の良い面や優れた面をしっかりと評価して下さり、苦しい時には救いの手を差し伸べ、常に優しいお気持ちで見守って下さっていたからに他ならず、深い感謝を感じずにはおれません。
そんな感じで、「一時は学校を辞めようかと思うくらい辛い時期はあった」と後に打ち明けたように危機的時期はあったそうですが、学年が終わる頃にはそんなことが嘘のように、毎日が楽しい学校生活に変貌し、悩みと言えば、「数学(Geometry)が1ポイント足らずにとうとう「A」を取れなかった」くらいのもので、その他は自分でも至極満足のゆく様子で、無事脱落することなく友人たちと一緒に2年生の新学期を迎えることができたのです。
このまま2年生(第11学年)が始まり、体調以外には大きな悩みもなく、まだ当分はゆったりと過ごせる毎日が続くものとばかり思い込んでいたのですが、運命は本当に抜かりないですね…
そこには用意周到に次の試練が待ち構えていました。
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