ネイティブクラスの中で過ごすことが多くなって娘が気づいたことがあります。
まず、帰国生については大体5~10年くらい海外の現地校に行っていた生徒さんが多いようですが、日常会話がネイティブだということです。(当たり前ですが・・・)
その速度や語彙は、娘がアメリカのドラマで見ているレベルで、娘がこのような「生の英語が飛び交う」環境に置かれるのは生まれて初めてです。お世話になったフィリピンスカイプの先生でもやはりネイティブではないので違うという実感を持っているようです。
このことは、娘にはとても良い刺激となっており、
「みんな、日常会話上手いで~♪スピードが全然違うねん♪」
と、やっと自分が周りから学ぶ立場になれたことは大変良かったのではないかと感じます。
しかし、日本語をほぼ話せない人は少数で、少し怪しい日本語の生徒さんがほとんどなため、皆「日本語と英語をちゃんぽんでのコミュニケーション」ということを考えると、やはり留学するのとは環境は異なる事は否めません。いつ行けることやら・・・
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文学の授業
1学期から受けていた「文学」は、娘にとっては一番難しい「詩」から入り、今学期は小説に移ったためリラックスして課題をこなしています。
授業のために配られた小説はこちら
ノーベル文学賞作家William Gerald Golding の "Lord of the Flies" 「蠅の王」です。
この本を見せられた時、不思議な気持ちにさせられました。
ブログで連載して何回も繰り返しているのですが(すでに耳ダコできてる方は失礼!)、娘はTOEIC980点に加え、受験のために英語以外に必要とされる「実力」でも小6の時に合格に最も近い子だと言われたにもかかわらず某芦屋の国際中学に、面接と国語の簡単な作文の結果落とされて心にひどい傷を負わされた事があります。
そして、私がその学校を受験させようと思った決定要因がこの「蠅の王」だったなぁ、と記憶がさざ波のように蘇ってきたのです。
小6になる前に、立ち話でこの学校のことをよく知る方からこんな、まさに「飛びついてしまうようなこと」を聞いてしまいました。
「某芦屋国際は、英語のレベルがいくつかにわかれていて、一番上のレベルのクラスでは授業で『蠅の王』とか読むらしいよ」
この一言で私の心は決まりました。
この学校については、「平均学力が低いよー!」と超教育熱心な東灘区のお母様方は皆噂されていたのを何度も聞いてはいたのですが、そんなことお構いなしです。
娘が一番幸せな時間を持てる環境があるならば、この緩い学校でのびのび過ごして、中高一貫校なので、あとは塾で大学受験の対策はしてゆけばいいや、と決めていました。
公立中学校のような高校受験のための「内申」に怯えることもありませんしね♪
何といっても一番好きな読書がそのまま授業になっているのですから!
今までのように一人で読み散らすのではなく、先生やクラスメートと一緒に、「文学」として味わい、楽しいディスカッションの場が提供されるのですから、まさに夢のような話です。
しかし、娘はわけのわからない「大人の理由」で、おそらく受験生では一番の英語力を持っているにもかかわらず(内部の生徒さんに聞いた情報)、この「インターナショナル」と名の付く学校に落とされたため、この「蠅の王」という小説は私達にとって幻の存在となってしまいました。
(「こうしたら受かっていたのに…」等の、KYコメントはお控えくださいネ♡)
本当に行かせてあげたかったなぁ・・・
以前はつくづく思いました。この学校に実力通りに受け入れてもらっていたらあんな恐ろしい学校事故に遭う事もなく、今も健康な身体で生き生きと充実した日々を送っていた筈だと・・・
そうして、2年間のどん底の人生を含む中学生活が終わり、希望の高校を2つも3つも諦めて、最後に実質「無試験」で受け入れてくれたこの学校に流れつきました。
そこでの初めて読む小説が「蠅の王」なのは、なんという偶然、いや、因縁なのでしょう・・・
小説の神様が 身も心も傷ついた日々から回復途上の娘に、「さぁ、今からもう一度やり直せるよ!」というメッセージを送ってくれたように思えてなりません・・・
娘はそれに応えるように、本当に本当に久しぶりに、小さな子供の頃のように読書に熱中して「蠅の王」、一晩で読み切りました( ノД`)…
♡第2部フィナーレに向かって最後の力を振り絞り頑張っております。引き続き毎日の応援をお願いできれば嬉しいです♡