日本中の学校が大混乱に陥った2020年の1学期。
娘の学校は昨日定期試験が終わり、一足先に夏休みに入りました。
疲労困憊の娘は、予想通り昨夜から泥のように眠っております。
本当に、この学校のことを何もわからぬままに飛び込んだので私も娘も戸惑うことばかりなのでした。
試験の結果は、本人は気にするかもしれませんが、私にとってはどうでも良いことです。学校に行って何か少しでも学べただけで、こんな成績をあげたいです。
全ての教科に皆勤賞です!
🌸AAAAAAAAA🌸
実際は、進級さえできるアルファベットがついていたらそれでOKです。
中学校の時、最後に目にした成績は
111111111
で、大変悲しい思いをした娘ですが、今回はきっとバリエーションに富んだ評価が並ぶことと思います。
慣れないカリキュラムで右往左往しながらも、オンライン期間に要領をつかんで6月の登校に繋げました。
実際の学校生活はここから始まり、最初はいろいろ大変でとても疲れて帰ってきましたが、周りと交渉し理解してもらうことで一つ一つ乗り越えてゆけたと思います。
前々回こぼしたような悩みはありますが、この年代では多かれ少なかれ皆悩みがあるのだと思うと、それほど窮屈に感じるべき事ではないのかもしれません。(この問題に関しては、テストの成績が出るまでは学校は忙しく、娘の手術が目前に迫っているため夏休み明けに持ち越しとなりました)
総じて、現在の体調の娘にとっては良い環境で、この学校だからこそ娘の心と体調は大きく破綻することもなく、1学期の最終日を無事迎えることができたのだと、私も娘もとても感謝しております。
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来週は福山に移動します
いよいよ、来週、福山医療センターに入院しブラッドパッチを受けます。
「学校ではゆるゆるの時間割と1~2時間ベッドに横になる時間を認めてもらい、学校とアパートの往復のみ、9時に就寝、朝8時半起床、土日は昼過ぎまで泥のように眠る」というのが娘の現在のスケジュールです。
一見、「元気になったの?」と錯覚を覚えるかもしれませんが、本人は、本当に歯を食いしばってこのスケジュールをこなしています。
頭を起こしていると徐々に強くなる頭痛は雨模様の日はさらに激しくなります。眠気は常にあります。そして、学校で休憩できない金曜日は午後になるとあまりの疲労感から吐き気となります。そして慢性的な食欲不振。
でも、実際のところ、三か月前にに比べても、一段階、頑張りがきくようにはなっているので、娘に何回か確認しました。
「福山のブラッドパッチ、今回はキャンセルしてもう少し今のままで様子を見ようか?」
以前も書きましたが、ブラッドパッチにより神経根が癒着して、上半身に障害が残ることがあります。また、直後1か月くらいは、脳の位置が変化することで体調が恐ろしく悪化して苦しい思いをしている人も見ました。その人は精神科に移され、鎮静剤を打ってもらうまでになりました。ここまでのレベルになるのは稀ですが、どんな反応が出るても不思議ではなく、おまけに、ブラッドパッチの成功率も娘の場合は、今までの所5分の1(2?)ということで、賭けのような数字なのです。
そして、子供の場合はそれよりも怖い、被曝の問題があります。これについても以前たくさん書きましたが、娘はこれまでに、小児科や整形外科の先生が顔を曇らせるほどのCT,そして放射性物質を体内に入れているので、本当はブラッドパッチは避けたいところなのです。
でも、自分のしんどさ、体調がどれだけ異常かが本当にわかるのは娘だけです。
筋肉注射でも顔色一つ変えず、何回ものブラッドパッチの手術の痛い時には涙を流しながらも痛いとは言わなかった我慢強い子なのですが、そんな子が、被曝や後遺症の危険を承知で、
「絶対に受けないと、私はこのまま生きていくのは辛すぎる。絶対に福山に行く」
と断言しています。
脳脊髄液減少症の患者として、慢性化し重症だったのが、2年半がかりで、5回のブラッドパッチを経て、ここまでになりました。現在は患者としては中度~軽度の状態まで回復したのかもしれません。でも、社会で必要とされる普通の人のペースで生きるのは無理であり、娘と同程度の症状で高校生の患者さんは、娘のような特別の環境の学校に行ってない限り、本当に単位取得との壮絶な闘いをされています。
こんな状態で、娘は幼いころからの希望である「留学」をすることも、社会人になって働くことも不可能なのです。
親は選択を迫られるところです。
「確実な被曝と後遺症の危険のあるブラッドパッチをせず、数年かかっても自然治癒の可能性にかける」
という方もおられます。でも、治療が遅れ(発見が遅れ)髄液が漏れ続けた結果、寝たきりになった上にその間の貴重な人生と将来を失い精神を病んでしまった人も知っています。
そんな千路に乱れる親の思いはありますが、娘には夢があり、今やっと奈落の底から崖っぷちに手をかけて、何とか、そこを這い上がり自分の未来に向かうために動いてくれる自分の身体と頭を取り戻したいのです。
「全日制高校登校」という医師にも不可能に思えた関門を、普通の人には想像できない犠牲を払いながらも自律的に乗り越えることができました。
そんな娘の、
「私は夏休みのブラッドパッチに賭けたい、そして全快したい!」
という固い決意を私は尊重することにしました。
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