先週金曜日午後の診察後、初めて娘は転校先の特別支援学校病弱部門を訪れた。同じ病院内にある院内学級である。
事故以来、喜び事から見放された我々はこれを「入学式」という慶事と捉えることにした。
まずは、校門の前で記念撮影。肝心の本人は、何かに気を取られているようだ。
こうしてみると、つくづく身長が伸びたなぁと実感する。
この日の計測では、167cmで42 kg。去年のこの時期は、精神的クライシスもあり、30キロ台まで落ちたが、少し戻している。
私もかつては、「痩せすぎ」が気になる人間だったが、今は際限なく太れるようになってしまった。ホルモンの妙技である。
明るい教室で久々に生徒の気分に浸る。また、何かに気を取られて違う方を見ている。
緊張気味の娘を手品で懐柔する先生。この後、もう一人の先生が登場して、手品合戦となる。子供は幾つになっても手品が大好きだ。
入院していた生徒さんが作成したスイーツのミニチュア😋お菓子作りに興味がある女の子だけあって、プロ級の腕前である。実物の質感は、エクセレント!であった。
小学部の先生も来て下さり、賑やかなひとときとなった。
小学校時代の可愛い恩師にも再開というサプライズもあり、娘は終始笑顔であった。
こんなにたくさんの人に囲まれたのは事故以来、初めてのことである。
重病の子供も入院している院内学級だけあって、優しくコミュ力の高い先生ばかりである。教頭先生が、人情味があり気さくな方であったため、職員全体の雰囲気がそうなっているのであろうか?
今、改めてこうして画像を張り付けてみて、久々に娘のこんなかわいい笑顔が見られるのは親としては実に幸せであり、先生方には感謝、感謝である。
普通の学校だと、職員はまず学校という所属の中にあり、それにより規定される雰囲気、カラーというのが、生徒との関係性を左右するところがある。
一般に、先生が、「人間」として生徒に言いたいことやしてあげたい事があっても、「学校の教師」としては、それをストレートに出すことは難しいというジレンマを抱えながら、子供と接する毎日なのであろう。職場での発言に自由がないというのは何も、教員に限ったことではないが。
病気の子供を教える学校では、まず、「生徒ありき」という、姿勢が必要だ。ただでさえ多感な時期に、重い病気を抱えた子供のメンタル面を支えてゆくことは教員の大きな役目である。
そのため、普通の学校ではまずは、「例外」を認めることをよしとされないものだが、このような学校では、或る意味、生徒一人ひとりが元いた学校社会の中では例外的存在である爲、例外を当然のこととしてフォローされることとなる。
例外が例外として尊重されながらも、例外のように扱われない社会というのは、なかなか居心地がいいものだ