Friendshipは船と港 ~藤田くらら 小6でTOEIC980点までの軌跡~

小学6年でTOEIC980点を取った女の子のお話。中学1年での、学校体育時の事故が原因で「脳脊髄液減少症」を発症。寝たきりから「復活」の兆しが…

神戸新聞さんありがとう!娘の学校事故が神戸新聞NEXTのネット記事に

こちらは、平成30年3月18日<朝刊>で紙の新聞【こちらから確認】が出ると同時に神戸新聞NEXTでネットに上げられた記事である。

しかし、当日いくらネットで検索しても出てこなかった。何故なら、これは「有料版」でしか配布されなかった記事だからである。

 

 

 

こちらはそんな事情は全く知らなかったが、何故、この記事のことを知ったかと言えば、Facebookで上げられていたのを目にしたからである。

そこで、担当記者さんに、「今回は無料版のNEXTに載らないのですか?社会的に大変意義のある内容なので、全国の患者さんや医療関係の方、そして有識者にも見ても他うべきだと思うんですが・・・」と打診してみると、その記者さんはも知らなかったようで、「えっ!?」ネットに載ってませんか?何故でしょう。載るように希望を出しておきます」と言ってくれた。


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神戸新聞NEXT 電子有料版(2019/03/18)

 


しばらくしてその記者さんから、「ネットの無料版にに載せましたよ~、見て下さいね!」という知らせが来たため、内心わくわくしながら検索してみて唖然とした・・・記事が改編されているのだ!

なんと記事から娘が消えてしまっているではないか!!



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神戸新聞NEXT 医療ニュース(2019/03/18)



娘の知名度を恐れたためか、はたまた、あくまでも新聞社としての中立性を貫くためかは定かでないが、取り敢えず、この案件への関りを最小限に留めておきたかったのだろうか。

しかし、上の有料版のダブルの写真と比較してみると、医療関係者はともかくとして、こんな中年のおじさま(失礼!)のみの写真記事を、ネットサーフィンをしている一般人の誰がクリックして見てみようと思うだろうか? 新聞社はアクセス数を犠牲にしてでも中立を守る方を選んだのであった。

見事にこちらの裏をかくウルトラCであったが、それでも今回記事になったことで、少なくとも娘が中学校に1年以上姿を見せないのは、
不登校ではない”ということが地元の人々に周知されたのは、親として感無量であるのだ。

神戸新聞さん、ありがとう!

 



「藤田さんは、学校に来たくても来れない状態なのです」という説明しか受けず、「心の病?」「不登校なの?」と思っていた生徒達も、自分たちの学校の体育の授業中に何が起こったかを知リ得ただろう。

そして、学校がで好きで好きでたまらなかった1人の14歳の女の子が、不本意にも学校生活から引き離され、学校から目と鼻の先の自宅のマンションの閉め切った窓からかすかに入ってくる学校のチャイムの音や、音楽室からの歌声、クラブ活動の楽し気な歓声を、虚ろな意識の中でどういう気持ちで聞いているのか一度でいいから思いを馳せて欲しい。


スポーツや交通事故などの外傷が原因で発症する「脳脊髄液減少症」という症状がある。体への衝撃で髄液が漏れ、ひどいめまいや頭痛、だるさなどを引き起こす。誰でも身近に起こり得るが、厚生労働省の研究班による診断基準は厳しく、保険適用されないケースも多いという。適用されなければ、長期間多額の治療費を自費でまかなわなければならず、当事者の負担が大きい。診断基準の緩和を求める声もあるが、そのめどは立っていない。(鈴木久仁子)

 神戸市東灘区在住の女子生徒(14)は1年前、中学の体育の授業中、サッカーのドリブルをしていた際、「後方から来た同級生がボールを奪おうと伸ばした足に引っかかり、宙を吹っ飛び腰から落ちた」(女子生徒)という。当日の夜に気分が悪くなり、翌日から強い頭痛を発症。明舞中央病院(明石市)を訪ねると、起き上がるときなどに現れる「起立性頭痛」と診断された。

 脳や脊髄の周囲を覆う硬膜のどこかに穴が開き、脳髄液が漏れる「脳脊髄液減少症」の主症状だ。直ちに入院となった。静かに動かず横たわる「安静臥床(がしょう)」と、点滴する保存的治療を、2週間1クールで3回繰り返した。入院して症状は軽減したものの、退院後に再発を繰り返したため、画像検査などを行い、自分の血液を注射して漏れた所にふたをする「ブラッドパッチ」を3回、計8カ所に施した。症状はやや改善したが、慢性化していった。

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 これまでの治療費はおよそ60万円にもなるが、保険は適用されず、全額自費で支払っている。現在頭痛は大幅に軽減したものの、1日18時間以上昏睡(こんすい)状態のように眠り、記憶力や判断力が落ちる「高次脳機能障害」もあるため、通学はできていない。

 女子生徒が保険適用外となった理由は、厚労省の研究班が定める「『脳髄液の漏出』している『確定・確実』な画像」の撮影が難しいためだ。

 同病院副院長で脳神経外科を専門とする中川紀充医師(58)は「漏出の程度や機械の精度の問題もあり、脳髄液の漏れが不明瞭なことも多い。特に小児や10代など低年齢では、はっきりと漏れた状態が写らないことが多い」と指摘する。

 「たとえ『確定・確実』でなくても、客観的な状況から漏れている可能性が高い場合、ふさぐ治療を施すことで回復する患者も多く、元の生活に戻れている。早ければ早いほど治療の効果も高いが、今の厳しい基準では多くの患者が保険適用を受けられず、負担が大きい。国には現状に見合った見直しを早急に求めたい」と話す。

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 保険の適用外となった女子生徒。学校内の事故に対応する「スポーツ振興センター」の給付金も、保険適用が条件のため支払われず、受けられたのは、学校が入る「安全互助会」(神戸市)からの「一度のケガで上限10万円の入院見舞金」のみ。また、任意加入の保険でも賠償されなかった。

 女子生徒の母は「娘の人生が変わるほどの被害を受けた上、今後の治療費や時間の見通しも立たず、疲労困憊(こんぱい)で限界に近い」と訴えている。