昨年の2月27日(H30/2/27)、神戸市の某公立中学での体育の時間のことであった。
その日は前日の雨で校庭がぬかるんでいた。
女子担当の体育教師は出張で不在。
男子担当の教師が女子に指示を与えながらの授業であった。
種目はサッカー。
クラスの女子全員が入り乱れて沢山(10個くらい?)のサッカーボールを奪い合うという指示が出た。
そして、最後にボールを持っていない生徒は、「バービー」と名付けられた筋トレを罰ゲームとして課されていたので、皆必死にボールを取ろうとしていた。
娘は前に誰もいなかったので全速力でドリブルをしていた、その時、後ろから追いついてきた生徒がボールを奪おうといきなり娘の進行方向に横から足を出した。
それが視界に入らず娘はスピードが出ている状態でそれに引っ掛かり「宙を飛んで左お尻横から落ちた」(この表現は帰宅後すぐに娘が報告したこと)。
転倒というより、交通事故のように宙を飛んでの落下に近いものだった。全身に強い衝撃が走った。
ぬかるみで、周りもころころ転んでいたようだが、娘の派手な大転倒に、傍で見ていた監視役の理科の女性教師も、「大丈夫~っ!!!」と遠くから大声で叫ぶほどのものであった。
ゲーム終了後、
ボールを持っていなかった娘は、痛くて罰ゲームの筋トレどころではなかったので直接教師に「腰が痛くて動けないのでバービーはちょっと無理です」と言って免除してもらった。
転倒の衝撃は凄まじく、その部分は10センチ大の青あざになり、服が擦れても激痛で、寝て居る時も姿勢に気を付けないと夜中でも「痛っ!!!」と飛び起きるほどであった。こんなに大きな痣は滅多にお目にかかれないと、お尻のところで本人は嫌がったが数日後に写真を撮っておいた。
冬なので、短パンやジャージなど沢山着込んでいるのにこれだけの痣ができたことが衝撃の強さを物語っていた。
(結果として、このひどい打撲の痛みが消えるまでは1カ月近くかかった。入院中も痛い痛いと言っていたことを記憶している)
事故の当日帰宅後、強い痛みがあったので骨にでも異常があるのではと考えすぐに行きつけの整骨院に行き、冷やすなどの手当てをしてもらった。が、その夜、娘「なんか気分悪いわ・・・」
そして、翌日学校から帰って「頭がずっと痛かった。」という。
生まれてから今まで一度も頭痛なんか訴えたことのない子なので、「おかしいなぁ、変な風邪をもらったのかな?」と訝った。
でも、その日は習い事の卓球があったので、「しんどくなったら帰ってきたらいいし」と送り出したが、途中で「頭が痛くてやってられない」と途中で帰ってきてその次の日の練習は休んだ。
そして、事故から三日目の夜になり娘が、「寝てたら大丈夫だけど、立ったらすごく痛いし、だんだん痛みが強くなっている。立っていられない」と言うではないか!!!
そして、その時、私の脳裏に、「まさか、起立性頭痛・・・?」
そして娘に、確認するとまさにそうであるようだ。
「体幹部分(胴体部分)への強い衝撃から数時間、長くても数日以内に始まった起立性頭痛は外傷性による髄液漏れである可能性が高まる」
金芳堂 中川紀充編『小児・若年者の起立性頭痛と脳脊髄液減少症』より一部改編
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「髄液漏れかもしれない!」と、翌日すぐに専門病院©明舞中央病院に電話し、月曜の外来診察後、緊急入院という運びになった。
まずは初期治療としての2週間の連続点滴となるのだが、初期段階での発見であったので「助かった!」という気持ちの方が強かった。
まさかこれが現在まで続く寝たきりの生活の始まりになるという最悪のシナリオの幕開けだとは予想だにしなかった