Friendshipは船と港 ~藤田くらら 小6でTOEIC980点までの軌跡~

小学6年でTOEIC980点を取った女の子のお話。中学1年での、学校体育時の事故が原因で「脳脊髄液減少症」を発症。寝たきりから「復活」の兆しが…

「くらら先生、頑張って!」~ あの頃の輝く笑顔をもう一度①

心の封印を解き始める

福山で、1年8カ月ぶりにやっと娘の元に光が届きました。「地獄を這いずり回るような日々」は、ようやく過去のものとなりつつあります。

まだまだ予断は許されませんが、これからは治療をすれば良い方への変化があることが確かになったという点で、今までの暗中模索状態からは隔世の感があります。

 

が見えてから私も心の封印を解除しつつあります。今まで、学校事故以前の、娘の子供らしい笑顔や制服姿、生き生きと人と交流する姿などは、決して見てはいけない閲覧禁止」の心のファイルの中にしまい込んで決して開くことはありませんでした。確実に心が折れて泣けてきますので…

 

先ほど、明日退院して家のベッドでまだ安静期間を続ける娘のために、部屋を整理していましたら、懐かしいファイルが出てきました。

 

おそるおそる開いてみたらおさるの絵が目に飛び込んできました。

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これは、幼児英語教室などで使う、動物の英語絵カードの一枚です。かつて、ネットから50枚ほどダウンロードしました。

 

「東灘子供カフェ」でのボランティア

 

学校事故の数か月前だったと思います。

娘は中1の冬、神戸市東灘区の甲南町にある、「東灘こどもカフェ」というコミュニティーセンターで、ボランティア活動をしていました。

通称は「こもれど」といい、何故そう呼ばれるのかは定かではないのですが、ここは、文化をテーマに、子供を中心に多世代の交流・助け合い・親睦を図る団体」で、テレビや新聞取材もよく受ける地域では有名どころです。

 

「中学1年生で何ができるの?」と、不思議に思われるかもしれませんが、先ほどの「おさるの絵カード」で、「あぁ、そうかぁ~!」とお分かりになった英語関係の方も少なからずおられる事と思います。

娘は、英語でボランティア活動を始めていたのです。

こもれど代表のNさん。人の心をとろけさせる笑顔が素敵な方です。ここにボランティアに来られる人たちは皆、この笑顔の虜です。「人たらしの笑顔」と私は勝手に思っていますが、かくいう私もその虜の一人。

画像右のお方です。(2017年4月、英語防災カルタ大会の一枚)

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娘がメディアに取り上げられて以来、このNさんから何度か声掛けがありました。

くららちゃん、子供の英会話(英語遊び)の先生しませんか?

 

当初は、冗談だと思っていましたが、どうやらNさん本気のようだとわかってきました。「こもれど」には神戸に来て以来、いろいろ助けていただき、テレビ出演の時もご協力いただいたため、今度は私達がお役に立てる番だとOKしたのです。

当の娘は、テレビ出演以来、怖いもの知らずになっていたため、打診して見るや否や「いいよ」と、表情も変えず二つ返事でした。

 

早速Nさんは、会員さんに声をかけ生徒を募集。ここ東灘のご家庭は教育熱心で、小さい頃から沢山習い事をするお子さんが多く、なかなか皆さんの都合を合わせるのが難しく、まずは3~4人でスタートとなりました。

私は、その日までに絵カードのコピーやら、英語の歌選び等の準備で、娘の初仕事を陰で支えます。1時間15分ほどの時間だったかと思いますが、アクティビティの割り振りも娘と事前に打ち合わせます。 

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 「13歳の英会話の先生」誕生

まずは、ちょっと緊張した面持ちで自己紹介。

「Hello, everyone. My name is Clara . Please call me  Clara!」(だったかな?)

そして、ちびっ子たちみんなの、名前と年と、好きなものを言ってもらいます。

 

動物絵カードはホントに使えます。まずは、くらら先生が一枚一枚説明をして、それから皆一緒に声に出して発音練習。

それから、先生が一人一人に、「What is this animal?」みたいな質問をして、わからなければ英語でヒントを出したりジェスチャーで教えます。

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この後、絵カードを机の上に全部並べて、「英語カルタ取り」をします。くらら先生がヒントを言ったりジェスチャーで子供たちに伝えます。

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そして、最後は、ジェスチャー付きのお歌の時間

お歌の前に、くらら先生が、身体の部位を説明します。

そして、「Touch your shoulders!」のような号令で、身体の部位をちびっこ達に覚えさせます。

体の部位の英語を覚えたところで、まずは曲をかけずにゆっくり練習してから、最後にミュージックスタート!

お馴染みの、「head shoulders knees and toes 」を、ゆっくりバージョンから高速バージョンへ。こどもならは例外なく滅茶苦茶喜びます。娘も、幼児さんのころ、何百回と私も一緒にやらさらた超有名な英語の歌遊びです。

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3回ほど繰り返して、ちびっ子たちが皆楽しくなったところでお開きへ。Nさんから子供達に、ジュースとお菓子の差し入れがありました。

レッスン中は、娘は一言も日本語を挟まず、オールイングリッシュで通すポリシーでした。

 

 2回目のレッスンの時、生徒さん達と。

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この少し後に、娘は悪夢の学校事故に見舞われます。

このために、月1回のボランティア英会話の「くらら先生」は、3回目のレッスンをすることが叶わなくなりました…

英語によって多くの人に注目され、その英語を使って「人と社会に貢献する」経験を通し、社会的な目を開こうとし始めた矢先でした。

 

意識のない中でも輝いていたんだね 

輝いていた「先生であり中学1年生」として充実した日々を送っていた娘は、皆さんご存知のように事故後しばらくすると、このような姿になってしまい長期間の昏睡睡眠を続けることになりました。

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それでも、娘の生き生きとした姿をテレビで観てくれていた、沢山の英語を勉強中のちびっこのお母さまやお父様から、

「くららさんがうちの子供の憧れです!」

「くららさんが子供への英語教育の目標です!」
「くららさんのように、自然体で英語を身につけさせたいです!」

「子供が、いつかスカイプでくららさんと英語でお話できるように頑張ってます!」

のような、沢山のメッセージを頂くことになります。

 

私が知らないうちに知らない所で、娘は昏睡状態にあっても、多くの英語好きのご家庭の親御さんと子供達に影響を与え、目標となり、一人一人の小さな心に「英語を好きになる希望の種」を撒いていたのだと思うと、「なんだかすごいなぁ…」と感動してまた泣けてきました。

 

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